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しかし、独立行政法人に移行したからといっても、何が変わるのか不明確である。
たとえば、教師の身分は国家公務員のまま維持するとしている。
そうであれば、研究者はこれまで同様、不自由きわまりない国家公務員法による規制を受けたままなので、それで本当に大学が活性化するとは思えない。
なぜかというと、国家公務員は制約が多い見返りとして、終身雇用が原則国家公務員に関する根本法で、一般職の国家公務員の任免.試験・給与など、人事行政の基準および政治活動、ストライキの禁止などを定めた法律。
同法実施のための機関として、人事院の設置をも定めている。
1947年に制定。
として保証されている。
無条件で終身雇用が保証されれば、誰だってのんびりした気持ちになってしまう。
また、終身雇用で「タコッボ」的な人事がまかり通ることで、大学間の人材の流動化が妨げられるからである。
あるいは、独立行政法人になったから、それぞれの大学が自由裁量で教官の業績に応じた報酬を決めたり、高給をオファーして世界中から優秀な人材を招くといったことが許されるのかというと、それはむずかしい。
なぜなら、国家公務員である以上、報酬は人事院勧告に従うことになるからだ。
となれば、年功序列というより、年齢序列のもとでサラリーが支払われる現在の状況が続くことになる。
自由裁量の余地はまったくないといってよい。
これで大学内が活性化するかと考えると、非常に困難といわざるを得ない。
もし、大学が国際的に評価されたいなら、内外のトップクラスの、独創性あふれる若い研究者を招く必要があるだろう。
そうした人材を招くには、インセンティブが必要だろう。
報酬もおそらく高額を支払う必要がある。
それで刺激的な新しい研究環境を醸成してもらえるなら、安いものである。
当然、学内の研究者は大きな刺激を受け、新しい研究が進展し、活性化するに違いない。
しかし、そうした方策をとろうにも、報酬体系は社会主義国以上に固定されている。
これでは本当に優秀な人材は集められない。
「独立行政法人」に国立大学が移行しても、教官の身分が国家公務員なら、国家公務員法が大きな阻害要因になることはほぼ確実だ。
大学を活性化する手段のひとつとして、「企業の寄附講座」という制度がある。
著者が学部卒業生がより高度な、そして実践的な学問を身につけるために行く経営大学院。
中でもH・ビジネス・スクールはその名門校として知られ、特有の教育法といわれる「ケース・メソッド」が有名。
教材に使われるケースは、実際の企業のケースに近く、きわめて実践的である。
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